デモ(2012)その4 日立メディコ

日立メディコさんの中小病院向け電子カルテは「OpenKarte」というWeb型。サーバーはローカルにおきますが、院内LANに接続されたクライアントはInternetExplorerを用いて電子カルテにアクセスするというスタイルです。クライアント側の端末には電子カルテのアプリケーションをインストールする必要がなく、端末数を増やしてもハードウェアコストのみで、クライアントソフトのライセンスとかの負担がかからないところがWeb型電子カルテのメリットです。
3つのベンダーさんのデモが終わって、この3つから選ぶことにした日の夕方に「そろそろ電子カルテの導入とかかんがえておられませんか・・・」と営業さんが訪ねてこられました。「もう遅いよ・・・」と言えない小心者は予定外の4つ目のデモを開催することに。かつて富士通電子カルテをWeb型にしようとしていた時に見たことがあるのですが、この時は「従来のままの方がレスポンスも見やすさも上だね。。。」というもので、その開発もすぐにストップしてしまったと聞いていたので、他のメーカーが作ったWeb型に少々興味があったのは事実ですが。
全国的なシェアはそれほどたかくありませんが、山陰地方では、山間部の公立病院3,4ヶ所でなぜかこの日立メディコの電子カルテが採用されています。
このカルテの画面の特長はちょうどエクセルで作ったクリティカルパスの用紙のような画面からスタートすること。画面の真ん中が「今日」で、そこより左側に過去の実施済みの処置や処方、カルテ記載や看護記録、右側に今後の予定が並んでいるというイメージ。該当のところをクリックすると詳細データにリンクしているという感じです。富士通電子カルテで言えば診療カレンダーというパスを容易に見通し可能にする画面によく似た感じ。以前に見たWeb型電子カルテよりもレスポンスは速く、見た目も案外良いもので、ウェブブラウザの機能の進歩を実感できました。
当院の電子カルテとして見ると、リハビリ関連の機能の低さが課題。これまでに採用されている病院のリハスタッフはせいぜい10人から20人までのところが大半で、50人以上のリハスタッフを抱えて365日リハを実施している病院の運用をするのにはスケジュール機能が不十分な印象。また、ウェブブラウザでアクセスするのなら、iPadSafariなどのタブレット型端末でアクセス可能できれば夢が広がる。。。と思ったのですが、これらでは動作を保証していないとのこと。バッテリの持ちや、ベッドサイドでの使用などを考えるとこれらのタブレット型端末への対応は大きな武器となりそうなのですが。。。