中医協の資料を読んでみる

今日は、外来も病棟も(僕としては)忙しい一日。当直帯になり、書類も片付けてほっと一息。今日が中医協の開催日だということを思い出しました。
今日のメインメニューは「入院医療」。ターゲットは7:1病棟と地域包括ケア病棟。ついでに流れ弾が回復期リハビリテーション病棟にも飛んできているかな・・・という感じでしょうか。
最新のデータとして、7:1看護を算定している病床数は昨年秋からわずかに減少して36万3900床。2300ほど減ったという報告。前回の診療報酬改定の頃の新聞記事では5〜6万は減らすつもりだったようですから、かなりアテが外れた感じなのでしょう。次回改定ではさらなるベッド数減少へ7:1の厳格化が更に進むことが予想されます。
一方新設された地域包括ケア病棟は3万1700床。秋から7000床ほど増。同じポストアキュートを担う回復期リハ病棟が7万3000床ですが、ここまで増加するのに15年かかっていますので、それに比べるとかなりのハイスピードで病床数が増している計算になります。ただ「地域包括ケア病棟」と言いながら、入院している患者の4割は整形疾患という整形外科バックベッドとしての位置づけになっているのは前身の「亜急性期病床」の頃の名残みたいなものかもしれません。
回復期リハビリテーション病棟への「流れ弾」は、地域包括ケア病棟や、回復期リハビリテーション病棟に入院する患者に占める非経口栄養患者の割合が低いというもの。今回の診療報酬改定や国保の査定の影響で回復期リハ病棟に廃用症候群の患者が入りにくくなっていることがこの割合を下げる要因の一つになっていると感じる人は少なくないはず。あと、頑張って急性期病院が経口から食べさせられなかった患者さんをしっかり経口摂取できるようにすると、この数字が見かけ上悪くなるのは癪に障るところだったりします。そういうところをキチンと評価してほしい今日このごろ。