大田市立病院の計画が縮小

大田市立病院の新病院建設計画が変更されるというニュースが先月末、出ていました。
http://mainichi.jp/area/shimane/news/20150527ddlk32040494000c.html

どういった病床をどれくらい減らすのかといった具体的な部分は記事には書かれていませんでしたので、大田市立病院のHPをチェックしてみると、「新大田市立病院建設事業に係る計画病床数(ベット数)を見直します」という記事がありました。
http://www.ohda-hp.ohda.shimane.jp/898.html
284床という現在の計画病床数も現状のベッド数から55床減となっていますが、実質的なベッド稼働数が、現状の200床に満たないことから見ると、現時点でも過剰な病床数ですから、建設費が高騰しているという状況も考えると賢明でしょう。

ただ、記事によると「委員からは「市は高齢化率が高く、法改正に準じて病床数を一律に減らしていいのか。地域の実情を踏まえるべきだ」などの批判が出た。」とのこと。大田市圏域は島根県内でも高齢化の最も進行している地域の一つです。しかし「高齢化率」は今後も上昇しますが、「高齢者数」はもう増えない地域となっています。「2025年問題」は大田市には存在せず、すでにピークを過ぎているという現状をこの「委員」さんは理解できているのか疑問。高齢化の進行で必要となってくるのは一般病床(急性期病床)ではなく、維持期(慢性期)の病床や高齢者施設です。病院を施設代わりに使う社会的入院が問題氏されて久しいにも関わらず、こういった発言がまだ出るという所というか、そういう人が新病院体制検討の委員として入っているという所に悲しさを感じずにはおれません。