悪意という言葉

ずっとフォローしているSTAP騒動。オボカタさんは、徹底抗戦なさるようですが、過去の学位論文など彼女にとって不利な資料が山ほど積まれている状況で、戦うのはかなりリスキーな気がします。(もう研究者としては終わっていると思いますが)
彼女の反論の中に自分の論文の誤りは「単純なミス」であって、「悪意」はない、と抗弁しておられます。いわゆる「ワルギはなかった」というのが彼女の主張。しかし、この「悪意」という言葉の定義はなにか、と調べていくと面白いことが。
法律用語としての「悪意」は、「ある事実について知っていること」をいうのだそうだ。けっして日常生活で使われる「相手のよくない結果を望む、心の中に生じる意思」という意味ではないというのがミソ。
彼女の知らないうちに偶然変な細胞(iPSとかESとか)が紛れ込んだ、というのが悪意のない間違いであって、自分で「こっちのほうが見た目が良い」といってゲルの写真を切り貼りした場合には「その切り貼りをしたことを知っている」ので「法律用語」としては悪意があるという意味になるということ。通常の使い方でいえば「故意」なのかどうか。
このオボカタさんには、弁護団なんて人たちがついていて、その方たちが「悪意がなかった」と発表しておられるのですが、こういった「法律用語」の意味、使い方についてこの弁護団の人たちはオボカタさんに説明しないんでしょうか。