福島第一原子力発電所の地下で何が起こっているのか

今朝、仕事に行く前にNHKでニュースを見ていたら原発の地下水の放射性セシウム濃度が3日間で90倍になったというニュースが流れていました。先日もトリチウムの濃度が観測以来の最高値になっているとかいうニュースが出ていました。
原子力発電所周囲の放射性物質には大きく分けると2つ。最初の事故の時に周囲に飛散して地域を汚染した放射性物質とその場にとどまっている放射性物質が現在も環境内に漏れ続けているもの。
最初に広域を汚染した放射性物質による汚染は、物理的な半減期や風雨、除染活動などで徐々にその線量が減少していきます。今回ニュースになったうちのセシウム134であれば半減期は約2年ですから、最初に放出されたときのセシウムはすでに半分に減っているはず。それが3日という短期間で90倍に上昇したということはそのセシウムはいったいどこから来たのか。民主党政権時代の政府が発表した「安定」した状態であれば、すくなくともこの3日で90倍はありえない数字。今、福島で何が起こっているのかは、安藤美姫が子供を産んだとかよりもはるかに重大な問題のはず。その線量上昇の原因と、その対策について緊急で論議する必要があるのは間違いないはずですが、東京電力のシャチョーさんは、新潟で他の原発の再稼働させることに一生懸命なようです。目の前の海を再び汚染するつもりなんでしょうか。
先日は、メルトダウンした核燃料の取り出しを早めるという工程表を作っておられたとかニュースで見聞きしましたが、今その原子炉の地下で何が起こっているのかさえわからずによく工程表を作り替えられるものだと感心するばかりです。
被災者支援に福島に行ったのは2011年7月11日。もうすぐ2年になります。あの時出会った双葉町の方々はどうしておられるのか、このニュースをどういった気持ちで見ておられるのか、といろいろ考えてしまいます。
未だに情報が十分に開示されていないのか、開示されていても十分に報道されていないのかわかりませんが、この地下で起こっていることを解決するために使うべきお金と労力が違う所に使われている気がしてなりません。