プライドは?

「停電だけでも被災証明書 全世帯に発行する自治体続出」という朝日新聞の記事。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201106180342.htmlより。
「「停電になった事実は確認できているから」。16日から申請があった全世帯に被災証明書の発行を始めた岩手県矢巾(やはば)町の担当者は話す。岩手県内では遠野市八幡平市、一関市、雫石町、岩手町、滝沢村などが全世帯への発行を決めた。いずれも津波被害のない内陸部の自治体」そんなこと言ったら、計画停電になった関東一円の人はみんな被災者ってことになるんじゃないでしょうか。
「全世帯に被災証明書の発行を始めたのは、市内全域が停電・断水した水戸市。この動きが広がり、茨城県ひたちなか市は全世帯に郵送することに。」
岩手県の内陸自治体の担当者はこう漏らした。「近隣自治体が発行するので追随した。停電だけで発行するのは津波の被害が大きい沿岸自治体に恥ずかしいのですが……」」本当に恥ずかしいのなら、「うちはそんなあさましいことはしません!!」とか言えば良いのに、「他所が得するのにうちがもらえないと損」ということなんでしょうか。そのプライドの無さがほんとうにイヤな気分にしてくれます。
そんな嫌な気分にさせる代わりに、東北道は全車両完全無料化します!!のほうがよっぽど「東北の復興のため」という大義名分にそったものになるのでは?東北への物流を促進するということを目指すのであれば、東京などの他地域から東北へ入っていく車両にこの罹災証明を持たさないと効果が弱まると思うのですが。
ちなみに明日から山陰道は有料化。無料化するときには、その「無料化」の弊害をいろいろ文句言っていた「マスコミ」さんは、今後は「有料化」することで予想される「観光客の減少や、高速代のコストアップが・・・」みたいにまた文句を言っておられます。君たちにポリシーはないの???というのがニュースを見ていて思うこと。

そうそう、この記事の冒頭の「「原発事故が深刻になったら、すぐに高速で逃げ出せるようにと思って」。」というおばさん。原発事故から逃げる時には、ひとりずつ証明書を見せないといけない有人の料金所を通るより、有料でもそのまま通過可能なETCを付けたほうが良いと僕は思います。