この取組で改善するか?資源を投入すべき場所は。

「救急搬送:受け入れ改善せず ルール見直しへ−−医療連携協第3回会合 /奈良」という某変態新聞のニュース。
http://mainichi.jp/area/nara/news/20110429ddlk29040593000c.htmlより。
この記事の主眼は「改正消防法で都道府県に策定が義務づけられた、病気やけがの種類に応じた受け入れ先のリストや、救急隊が患者の状態を把握するための基準などを盛り込み、今年1月末から運用を開始した」ルールで救急の受け入れまでの回数が改善するか否かという調査の結果。
このシステム、東京みたいな大都会で各疾患ごと、重症度別に受け入れ先が複数選択可能な地域で初めて成り立つもの。例えば我が島根県松江市であれば、全ての疾患について「松江赤十字病院松江市立病院、松江生協病院」と書いてあるだけという素晴らしいルールが出来上がります。それはまあ見事なくらい。おそらく奈良県でも同じような状況と想像されます。よってその結果は想像通りというか、当然の結果というか、まったく改善が見られなかったというもの。
救急搬送を受け入れる病院に余裕があるのに受け入れられなかったという状態であれば受け入れシステムで何らかの改善が見られる可能性がありますが、残念ながら奈良の救急医療に余裕があるとは寡聞にして聞きません。

さらにこの上手くいかなかったことに対して医療体制の改善ではなく、「タッチパネル形式の携帯端末を設置」とは・・・ただただ呆然・・・