P4Pの話

 今日の学会の話で一番興味深かったこと。P4P(Pay for Performance)はいわゆる質の評価とか成果主義というようなカタチで表され、日本の医療制度では回復期リハビリテーション病棟入院料にこれが初めて導入されました。
 先日のアメリカの急性期医療のフォーラムでもアメリカの急性期病院のCOOであるDrがこれについて言及しておられました。今回の話で興味深かったことは、アメリカのP4Pはアウトカム評価よりプロセス評価(ガイドラインに準拠した医療をしっかりと行っているか)が主体となっているということでした。
 また厚生省の課長さん(佐藤さんだったかな?)のお話の中で印象的だったことは、日本の医療機関はきちんとした原価計算がまったくできていないということ。これまで担当してきた「小児医療」や「救急医療」でいろんなエライ人が「赤字だ」とか「もっと金が必要」とか言っても実際どの分野のどこが採算割れしているのかを明確に示すことが全くできないのが日本の医療の現実だということ。
 もっとも、つっこみどころは満載で医師は「診療科ごとの偏在」と「地域ごとの偏在」があるなんていうことをさらっと話されていましたが、「偏在」という限りは「医師が余っている診療科」とか「医師が余っている地域」とかがあるべき筈なのですが、それがどこなのか是非教えていただきたかったです。こういう話があちこちで出ますが、これもいわゆる一つの「伝説」(昔なんでもかんでもキズにはイソジン塗っていたのと同じ)で何の根拠もない話なんじゃないかと疑っています。
 「人のふりみて我がふりなおせ・・・」なんていう言葉がありましたねえ・・・