視察3日目 Akron General Hospital

 今日はアクロン・ジェネラル・ホスピタルへ。そこで脊髄損傷の急性期治療を受け、リハビリテーション専門の関連病院エドウィン・ショー・リハビリテーション病院へ移られた症例について実例を使ってレクチャー。リハビリテーション病院では患者さん自身がその回復ぶりを見せてくださいました。

禁煙、禁チューインガムだそうです・・・。

まずは急性期病院でレクチャー。この時の話で興味深かったのは、交通事故では、その患者の重症度により、一番近くの救急病院で初期治療を行った後、適切なレベルの外傷センターが引き受けなければならないと「法律で」決まっているというお話。脊髄損傷でICUに入ったこの症例当日に頸椎のオペ、3日目に骨盤骨折のオペをしたのち5日目に抜管し、8日目にはエドウィン・ショー・リハビリ病院へ転院!!
このようにリハビリ病院へすぐに移ることができることをめざしているけれど、「機械が外れない人とか合併症が多い人などの症例はどうするの?」という質問には長期にわたり「アキュートケア」のできる病院に転院することになっているということでした。

リハビリ病院のトップの方。でかいです・・・
病床数48床常勤医は3名ですが、アメリカの場合ほとんどのDrは自分のオフィスを持っていて(要するに開業していて)、入院患者を受け持っているということでこういうDrたちは1日の一部分をこの病院に来て主治医として仕事をされるとのこと。この脊髄損傷患者の主治医もそういったDr

お昼ご飯・・・味は微妙・・・僕にはやっぱり、日本のお米が一番。

この主治医の先生と一緒に。カラオケが大好きで昨年は大阪で歌いまくったらしいです。背も190cmくらい。体重は聞かなかったけど良い勝負かな?うしろのスライドは彼の息子さんの小さいときの写真だそうです。

リハビリ病棟のナースステーション。昨日までの急性期病院の豪華な雰囲気とはうってかわってある意味、ホッとするような・・・

病棟の各部屋の前のボックスの中にカルテが収納されていました。すぐに見られて便利とDrは言っておられましたが、まとめて詰め所にあるのとどっちもどっちかな・・・とか思ったもののそれ以上は突っ込まず・・・



 OT室の写真です。これも特に変わった特別な機械はなし。常に8人のOTスタッフが入院患者さんのリハビリを担当。1日1時間半のPT,OTを行っているとのことでしたが、(いわゆる3時間ルールっていうやつですね。きっと)驚いたのは、このリハビリの回数なども入っている保険によって規制されてしまうこともあるそうです。(安い保険に入っていると週5日しかリハビリができないなんてこともあり得ると)
ミシンはOTの訓練にもつかうし、スリングなどの補助具を自作するのにも利用しているそうです。体型の違いが日本を遙かに超えているので、既製品で揃えると言うことが難しいのかも知れません。
 ここでカメラのバッテリ切れ・・・残念ながらPT室は撮影できませんでした。こちらも特にこれは!!というような日本で見られないような機械はありませんでした。逆に印象的だったのは2人がかり、3人がかりでリハビリをしている患者さんが何人かおられたこと。早期退院を目指していくと言うことのためには早期からの離床が必須ということでしょうか。
 このリハビリ病院の平均在院日数は2週間。ちなみに症例呈示のあった患者さんは11週間、受傷から12週間で自宅退院されています。この病院のデータは、http://www.akrongeneral.org/portal/page?_pageid=153,10449064&_dad=portal&_schema=PORTAL を見てね。とDrが言っておられました。