ガン対策に人を配置する余裕が全国の病院にあるのか・・・

上にも書いた毎日新聞のきじの中に「全国286の拠点病院で5年以内に放射線と化学療法の実施体制を整えることを提言。全国を358地域に分けた2次医療圏すべてで、5年以内に緩和ケアの専門知識を持つ医師を増やし、複数の緩和ケアチームの整備を求めた。」という内容があります。この拠点病院というのと「研修医、拠点病院に集約 修了後へき地に」に出てくる拠点病院は多くの地方で重なるのではないでしょうか。(すくなくとも島根ではそう)放射線治療、化学療法実施体制の整備=専門医の配置でしょう。本当に放射線治療や化学療法に精通したガン治療専門医師の養成を想定していたはずです。そして緩和ケアというのは本当に人が要ります。
僕の愛読するBlog「がんになっても、あわてない」http://air.ap.teacup.com/awatenai/をみると地方病院で一人医長の緩和ケア医師の過酷な勤務状況が垣間見えます。ガン診療に力を入れるためには多くの専門家とそれを支えるスタッフが大量に必要となるわけですが、厚生労働省は今「総合科」なるものを設けて広く浅く診る医者を育て、勉強して育っていくべき地域の拠点病院の医者を僻地に行けとおっしゃるわけです。そして日本の非効率な医療の典型として高価な診療機械(CTやMRIやPETが無茶苦茶多い)を責められますが、より最先端の医療を日本中どこでも受けられるようにということを目標にすることとの間で意見が矛盾しているのではないですか?日本人の医療のためにとことん金をかける気があるのか、それとも無いのか。それを明確にした一貫した方針を提示して欲しい今日この頃です。