回復期リハ病棟の疾患別リハの一部を包括化?

今日の中医協リハビリテーションがテーマ。順調に増加してくるとハシゴを外すといういつものパターンですが、回復期にたいしてかなり思い切った改革を考えておられるようです。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000105860.pdf
今年の3月ごろから、リハビリ適応からみて不適切な症例にも9単位のリハを行っているのでは・・・みたいな論調が各所でなされていましたが、これに対する解答というか

「回復期リハビリテーション病棟の入院患者に対するリハビリテーションについて、医療機関ごとのリハ ビリテーションの効果に基づく評価を行うこととし、提供量に対する効果が一定の実績基準を下回る 医療機関においては、1日6単位を超える疾患別リハビリテーションの提供について、入院料に包括 することとしてはどうか。」

というのがリハビリテーションの質に応じた評価という項目の論点として上げられているもの。
FIMの改善度をリハ実施単位数で割るという形で出された数字が根拠になっています。この手法はFIMの改善はリハビリテーションの実施によってのみ起こっているという仮説のもとに行われていますが、病棟での看護・介護の関与や医師の役割が完全に無視された形とも言えるわけで、チーム医療によって成立しているとする回復期リハ病棟の根幹にかかわる問題とも言えそうです。さて、この提案は現実のものになっていくのか・・・そもそも論として、この元となっているデータにおけるFIMの値は信頼性の高い評価者によるものといえるのか、なんてことも考えざるをえません。

実際問題として回復期リハ病棟も玉石混交といえる部分はありますので、この論議を全て否定することは出来ませんが、どういった手法が正当な評価方法といえるのかは検討されるべきではありますが