大学別の国家試験の合格率なんてものをみてみると・・・

医師国家試験、薬剤師国家試験と合格発表が続いています。今日は理学療法士作業療法士の国家試験合格発表。
PT82.7%、OT77.5%とPTはだいたい例年通り、OTは昨年持ち直したのが再度低下、という感じです。この2つについては学校別の合格率とかは厚労省HPにアップされていませんが、医師や薬剤師については、大学別、新卒、既卒別などで合格率が公表されています。薬剤師については、今年はもっと低下するかも・・・とか言われていた値に比べるとややマシな値となっていますが、この大学別合格率の表を見てるとなかなか興味深いものが見えてきます。
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000079159.pdf

新卒者の総計で見ると出願者10,396人であるのに受験者数は8,446人で合格者数は6,136人となっています。出願したのに受験しなかったというのは、その時に体調崩したという人もいるでしょうが、さすがに1900人も体調崩すなんてことは考えにくいので、卒業させてもらえなかったということでしょう。この出願者数と樹間舎数の食い違いは大学ごとに大きく異なります。国立では2人、公立で4人。残りは全て私立の大学。その私立でも大学ごとに傾向が大きく異なり、一番すごいところでは、出願者の半分以下しか受験していないという恐ろしい大学も。表で比較される数字の合格率は「合格者数/受験者数」ですが、その学年まで到達した学生のうちどれだけ合格したか、という視点でみると、「合格者数/出願者数」とか、どの大学に入学した学生数を分母として計算するほうが、適正なのかもしれない・・・なんてことを感じました。医学部でも出願者数と受験者数の食い違いは、私立大学を中心に存在していますが、この薬学部ほどのことはありません。6年制導入とともに雨後の筍状態で全国に乱立した薬学部ですが、政策として成功であったかどうかは、法科大学院同様に再点検されるべきなのでは。。。と思いました。