この巨額の借金をどうやって返すのかわからない事業計画

先日、大田市立病院の新病院建設関連の予算が通ったというニュースが流れていました。
http://mainichi.jp/area/shimane/news/m20140227ddlk32010435000c.html
この記事によるとその総事業費は112億円!!。この額と比較できるものがないかといろいろ探していて、同じ島根県内の松江赤十字病院の建設総事業費の数字を見つけました。
http://www.cgr.mlit.go.jp/chiki/Kensei/jyutaku/jirei/012horomati.pdf
実際にどれだけかかったのかは聞いていませんが、この事業計画段階では170億。病床数が650床、三次救急まで担う地域の中核病院の総事業費がこの水準であるのに対して、総ベッド数が半分以下、そのうち3割が療養病床と回復期病棟という病院がこのレベルの支出で病院を建てるというのは、果たして適正な計画といえるのか。
今回の診療報酬改定では中核病院以外の病院はいわゆる急性期から退場し、地域包括ケア病棟や回復期リハ病棟などの亜急性期にシフトしていくことが確実な情勢です。現実的な解として、大田市立病院は出雲の大学病院や県立中央病院の後方病院機能などの地域包括ケア病棟に求められる機能が主になるのは確実な状況です。これらの病棟は急性期時代と比較して、大きくベッド単価が下がります。しかし計画を見ると、どうやら新病院になると収入は1.7倍に増加するという計画になっています。
計画立案すること自体が目的の計画でなければ良いと切に願うようなニュースでした。