研修医のための診療科新設?!

山陰労災病院2014年4月めどに小児・産婦人科新設」というニュース。
http://www.sanin-chuo.co.jp/health/modules/news/article.php?storyid=536733075
これまで産科、小児医療を行って来なかった労災病院に医師を送り込んで産科と小児科を新設するというのは、両診療科から撤退するというニュースばかりが目立つ中で、ある意味画期的?なニュースです。
しかし、残念ながらこの2つの診療科は、医師だけで成り立つ診療科ではありません。助産師さんや小児を診てきた看護師が居なければ成立し得ないのです。
逆にこれまで地域で小児科医療や産科医療を行なってきた米子医療センターや博愛病院から医師不足を理由に撤退して(そこには助産師さんもいるはず・・・)、まったくそういう下地のないところに小児科、産科を作るという意図は一体何か?というと記事によると「研修医」のため。今の基礎研修には必須の小児科、産科が鳥取大学近くの研修病院である労災病院にないことが、鳥取大学に研修医が残らない原因だと以前の医師会との懇親会の場では語っておられましたが・・・
地域の小児医療や産科医療の拡充のため、という話ならわかりますが、「研修医のため」と言われると何か本末転倒という言葉しか頭に浮かんできません。1年少々で人材を集めて、この2診療科が無事立ち上がることを祈るばかりです。しかし3から5人の常勤医の産科がたったの150人のお産しか診ないとすると経営的にはかなりの大赤字が見込まれる気が・・・