モルヒネで痛みを取ることを裁判官が邪魔するか否か

医療関係者の天敵、某変態新聞の記事
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20120814ddlk35040291000c.htmlより。
79歳の白血病患者さんにモルヒネを使用するような状況ということはかなりシビアな状態でしょう。そういう患者さんの苦痛を取り除くために使用されるモルヒネが世界的に見て圧倒的に少ない我が国では、不必要な苦痛に悩まされている悪性腫瘍患者さんがたくさんおられます。医療行為に絶対安全なものは存在しませんから、ある一定の確率で予期せぬことがおこりますが、それに対して「損害賠償」ですか・・・この損害賠償請求が認められることになれば、医療の現場でモルヒネがさらに使われにくくなり、今よりずっと多くの患者さんががん性疼痛に苦しむことになるかもしれません。

しかし何よりこのニュースで許しがたいのは「医療過誤」という題名をつけるこの「変態新聞」の編集者。そういえば、かつて奈良の産科の問題を大騒ぎしたのもこの「変態」さんたちの仕業でした。結論として医療側に過失なしとなったものの、その地域の産科を崩壊させたこの騒動を引き起こしたことは「報道過誤」と呼ばないのでしょうか。(ちなみにこの変態新聞の記事のおかげで大淀病院の産科は閉鎖となり、未だに再開されていません。)