当直は合唱とともに・・・

先日のコンクールの際に購入した松江北と島大附属の演奏のCDはPCDに取り込んであります。これを夕方5時過ぎからエンドレスで流しながら、溜まりに溜まった書類の整理・・・

今年の全日本合唱コンクールの混声課題曲のうちの一つ(G4)
「やわらかいいのち」


あなたは愛される
愛されることから逃れられない
たとえあなたがすべての人を憎むとしても
たとえあなたが人生を憎むとしても
自分自身を憎むとしても
あなたは降りしきる雨に愛される
微風(そよかぜ)にゆれる野花に
えたいの知れぬ恐ろしい夢に
柱のかげのあなたの知らない誰かに愛される
何故ならあなたはひとつのいのち
どんなに否定しようと思っても
生きようともがきつづけるひとつのいのち
すべての硬く冷たいものの中で
なおにじみなおあふれなお流れやまぬ
やわらかいいのちだからだ



自由曲は「もうひとつの顔」より「あなた」


あなたは私の好きなひと
あなたの着るものが変って
いつか夏の来ているのを知った
老いた犬がものうげに私たちをみつめる午后
ひとっ子ひとりいない美術館へ
古いインドの細密画を見にいこう
菩提樹の下で抱き合う恋人たちはきっと
私たちと同じくらい幸福で不幸だ

あなたは私の好きなひと
死ぬまで私はあなたが好きだろう
愛とちがって好きということには
どんな誓いの言葉も要らないから
私たちは七月の太陽のもと
美術館を出て冷たい紅茶で渇きをいやそう


ともに谷川俊太郎の詩。これをどう感じ取るか、どう表現するのか・・・