Nコン松江地区予選突破

朝から仕事を大急ぎで。午後1時半のカンファレンスを速攻で終わらせるとそのまま松江に舞い戻り、プラバホールへ直行です。駐車場はすでに満車で停められそうな気配もなく、近くで駐車。炎天下をホールへ。すでに観客は行列を作っています。附属中の保護者の顔もチラホラ見え、お父さん方の顔も2,3あり、ちょっとほっとしました。
いつもならもっと前の方の席に座れるのですが、今日は出遅れたせいで後ろから2列目に。5校中3校が県大会にすすめるということなので、敵は制限時間オーバーのみと思いつつ、他校の演奏を聞いていきます。今年の中学Nコンの課題曲は「証」。このところ続く「ポップス」路線でフランプールというバンドの曲です。合唱曲として中学生が歌うのは少々難しいんだな、と再確認しました。どの学校も自由曲に比べて課題曲のまとまりに問題を感じました。とはいえ、今年のこの曲、歌詞を読んでいるとやはり熱いものが・・・
http://www.nhk.or.jp/ncon/music_program/kadaikyoku_j.html
県大会へ向け、さらなるブラッシュアップが必要なことは間違いないです。
そして、どうしてもこれが聴きたくて今日の仕事を早退したといっても過言ではない、附属の今年の自由曲は昨年に続き、松下耕先生の委嘱作品、「苦しみの日々 哀しみの日々」の今日が初演。

その歌詞の深さ、その世界を表現する松下先生のメロディー、直前に7・31のエントリーに伊藤先生が書き込みしてくださったのをiPhoneで確認したばかりであったこともあり、いろんなモノが頭の中を駆け巡り、目からはなにやら熱いものが。

「苦しみの日々 哀しみの日々」茨木のり子

苦しみの日々
哀しみの日々
それはひとを少しは深くするだろう
わずか五ミリぐらいではあろうけれど

さなかには心臓も凍結
息をするのさえ難しいほどだが
なんとか通り抜けたとき 初めて気付く
あれはみずからを養うに足る時間であったと

少しずつ 少しずつ深くなってゆけば
やがては解るようになるだろう
人の痛みも 柘榴のような傷口も
わかったとてどうなるものでもないけれど
(わからないよりはいいだろう)

苦しみに負けて
哀しみにひしがれて
とげとげのサボテンと化してしまうのは
ごめんである

受け止めるしかない
折々の小さな刺や 病でさえも
はしゃぎや 浮かれのなかには
自己省察の要素は皆無なのだから

次は県大会。島根には全日本合唱コンクールで金賞をとるレベルの中学校が3校も。この中でNコンの中国大会へ進出可能なのはわずか2校。今日のこの歌を全国の人々に聴いて欲しいと心から思いました。次は8月21日。毎年行っている学会出張は県大会と重なったのですでにキャンセル。今年も全てのコンクールを追っかける決意を固めました。