もう一度、小学校で作文の勉強をしてきましょう。

「胃ろう:利点と課題 患者の負担少なく、誤えん予防/取り外し難しく」という某変態新聞の記事。
http://mainichi.jp/select/science/news/20110517ddm013100002000c.htmlより。
「胃ろうをつける時に知っておきたい背景や知識をまとめた」とのことですが、この文章のどのあたりが「まとめた」部分なのかが全く見えないという素晴らしく低レベルな文章。少なくとも小学校の作文でもこういう文章を書いていては二重丸はもらえませんね。
ただいろんなところにあるネタを切り貼りしてくっつけただけ。
 胃瘻造設と嚥下リハビリテーションと延命と栄養剤の話をなんの脈絡もなくただダラダラと羅列してどういうメリットがあるのか意味不明です。その上、中途半端な事例2例をこれもまたなんの意味もなく並べてあります。さらに一番許しがたいのが題名にまで入っている「取り外し難しく」という文字。なにを根拠にこんなことを書いているのかと読み進めましたが、この根拠となる記載はまったくなし。単に「「一度つけたら外すのは難しい」との指摘もある。」という誰が言ったのかも分からない一分のみ。
うちの病院では、経管栄養で転院してこられた患者さんの半数は経口摂取に移行して退院されます。経管栄養が必要な患者さんについても、少しでもお楽しみレベルでも経口摂取をできないかという取り組みを入院、訪問、施設入所など各段階で取り組んでいます。リハビリの世界では「食べるための胃瘻」というふうに考えるようになっている時代にこのような無意味な(というよりむしろ害悪にしかならない)ものを世の中にまき散らしているという意味ではほとんど福島第一原発のようなものです。