地域連携パスの会議で思ったこと・・・

先週は松江の脳卒中地域連携パスの会議で初めて玉造厚生年金病院へ行きました。この松江のパスでの最大の問題点は、症例数が圧倒的に少ないことだと思っています。一番は急性期病院の中での問題。現在この連携パスの管理病院(急性期病院のこと)は松江赤十字病院のみ。実際に松江市内の脳卒中救急の全てが松江日赤に行っているわけではありません。松江市の地理的な構造(街の真ん中に大橋川が流れ、南北に街を分断している)からみても南側の患者さんの多くは松江市立病院と生協病院に搬送されることが多くなります。現実に地理的にも近い位置に有る玉造の回復期への転院患者さんの2/3は松江市立からの転院というデータを出しておられました。
この地域連携パスでもっとも重要なことと考えているのは「この地域の脳卒中診療をどうするのか」というビジョンを持つことだと考えているのですが、その根本のところで患者さんのデータを「管理」出来ていないわけで、本来なら松江市の公立病院として率先して行うべき事業に完全に後ろ向きとしか思えません。このことを2年前から言い続けていますから。
これで松江の医療体制をどうこうしようと思ってもどうにもならないはず。