上野原市立病院についての記事で気になったこと。

この病院、産科や心臓カテの設備を作れという市長さんと、そんなもん採算が取れないからヤダという地域医療振興協会側との対立が話題になっていますが、それ以外に気になる(僕にとって)記事を見つけました。
http://www.izai2.net/haruyori.htmlにある、山梨県上野原市/市立病院移転/11年早々に工事発注 2010.10.06 日刊建設工業新聞の記事には、「病床数は135床(一般急性期3病棟うち回復期リハビリテーション病棟1)としている。」とのこと。この病院ってリハビリ頑張ってるんだ・・・なんて思って調べてみると、ホームページにリハビリテーションを頑張っていそうな雰囲気はまったく漂わず。
関東信越厚生局のHPから施設基準をチェックしてみるとなんと脳血管(III)、運動器(III)というオソロシイ結果に。これはようするに現在療法士は3人以下ということでしょう。いったいどうやって回復期リハを開設する気なんでしょうか?リハ医、上位基準のリハ施設認定のための療法士、リハ病棟専従療法士を最低でも確保しないと病棟そのものが開設不能です。135床の病床(3病棟)のうち、1病棟が回復期ということは単純にみると45床の回復期リハということに。今まともな回復期といわれる病院では、2床に1人以上の人員を病棟にはりつけています。(45床であればこの病棟だけで22,3人)コレ以外に一般病棟や外来担当のリハビリを行うとするとこの病院に30人程度のリハスタッフを配置する必要があります。現状の10倍規模のリハスタッフを準備することのほうが、産科の設備や心カテの機械をいれるよりもずっと大変な気がします。
まあ地域医療振興協会がやっている他の病院の回復期はどう見てもギリギリの人数で回しているみたいなので、15,6人程度でやろうとおもっているんでしょうが、それでも大変だ・・・