インフルエンザをめぐるいろんなお話。

 普通の発熱患者は一般病院で診なさいとのことです。幸い、うちの病院に外来診察で来る患者さんにこういった方はいらっしゃいませんが、一般病院にはたくさんおられるでしょうね。
 発熱している人がいたとき、「インフルエンザ」であるかどうかは、かつて(今から10年くらい前まで)は雰囲気で決めてました。もちろん抗体価とか測定すれば確定診断がつきましたが、結果がでるまでに1週間くらい待たされましたし、その頃は「タミフル」「リレンザ」なんてなかったし、解熱剤を処方して「水分を摂ってよく休んでくださいねー」とか言うだけでしたし。
 しかし、今回の「新型」騒動ではその人が「インフルエンザ」であるかどうかをチェックしないといけません。そのチェック方法として鼻水の中にウイルスがいるかどうかを測定できる検査キットを使います。検査そのものは全然難しくなくて、鼻の穴に綿棒をつっこんで鼻水を採取し、その綿棒を検査液の中につっこんで検体を溶解します。中にウイルスが居れば発色するという誰でも可能な検査なのですが、問題はそのキットの在庫が無くなっている上に、出荷先が特定の医療機関に限定されているという「噂」。
 毎日とか読売とか朝日とかも「マスゾエ」くんの言ったことを鵜呑みにして記事にする前にそういったことをちゃんと取材して記事にして欲しいなあ・・・