読売の多田先生の文章について

 多田先生は高名な免疫学者です。僕も元々免疫屋さんでしたから、お名前は存じております。この先生が脳梗塞に倒れられ、ご自身もリハビリを行いながら、いわゆる「リハビリ難民問題」の先頭に立って頑張っておられるのはリハビリの世界に身を置くものの一人として尊敬しております。
 その先生が書かれた文章が読売のHPにありました。http://osaka.yomiuri.co.jp/kokorop/kp90317a.htmより。
 この中で違和感のあったことについて・・・回復期リハビリテーション病院施設協会会長を名指しで「利益誘導」を行ったと言わんばかりの部分です。いわゆるリハビリ難民なるものを出さないようにするために努力されている人たちに対してかなり失礼な言葉だと思います。
 少なくとも科学者として、その方がどのような態度でどのような仕事をしているのかという客観的な事実を知らずにこのようなコメントをすることはイマイチというのが僕の印象。ちなみにその会長のI先生は今でも毎週在宅リハビリのための訪問診療を続けておられます。リハビリというものがまったく受けられなかった(田舎の温泉治療か寝たきりか)暗黒の時代から、市内の各所にリハビリを受けられる場所を作ってきた(厚生労働省に認めさせてきた)人に対して失礼としか言いようが無いと思いました。