臨床研修医制度はオモチャじゃない。

 これからの日本の医療を担う若い医師をどう指導していくのかということは日本の医療をどうしていくのかの大きなポイントだと思います。しかし、この臨床研修医制度が医師不足の原因だということにされ、(僕は昭和60年代から始まった医学部定員削減の影響が出てきたと考えています。今不足しているのは研修医ではなく、一本立ちしてシゴトを担うことのできる中堅医師の圧倒的不足だからです。)2年間で研修する診療科を内科と救急と地域医療にするとか・・・。開いた口がふさがらないとはまさにこのこと。これまでの方針を大きく転換するにも関わらず、これまでの研修制度についての評価、総括が一切無いとはどういうことなんでしょう。決して研修医はその場しのぎのものではありません。先日見てきた「知覧」の特攻隊、後半に散っていった若者には19,20才の若者が多くいました。目先の米戦艦を沈めるためにこれからの日本の国を支えるべき若者の命を無駄に捨てさせた当時の軍の責任者同様、今後きたるべき将来の日本の医療を支えるべき若い医者たちをどう育てるのか、というビジョンの見えないニュースです。