越えることの出来ない深い溝がそこにはあるのか・・・

 共同通信のWebサイトの記事(いろんな地方紙に供給されているのでしょうか?)医療新世紀という連載です。この中に出てくるのは奈良の某病院と民事裁判中の方。
この記事の写真のキャプションには患者に対するネット中傷をテーマにした会議とありますが、
「診療や手術の結果が悪かった場合に責任を問われるなら、産科医などいなくなる」「手を尽くしたのに責任を追及されるなら、医師は尻込みする」「遺族が騒げば騒ぐほど、周産期医療は崩壊する」
これらはまさに医師の本音です。この言葉は少なくとも患者さんを誹謗中傷するものではないでしょう。自分にとって都合の良い言葉だけしか聞く気がないとすればこちらも悲しいです。
(さらに言えばこれらは医師専用ブログで医師以外の閲覧は認められていない筈なのですが、何故か新聞社の人たちは中身を見ています。ある意味恐ろしい・・・)

 しかし、なにが一番悲しいといって、日本の医療者が必死で助けた(はっきり言ってあの状況で胎児が助かるのは驚異的)子供さんが、その「命の恩人」ともいうべき人を訴える原告の中に組み込まれていることです。