緩和ケア病棟は看取りの場所なのか?

医療関連記事に関して???な記事の多いサンケイの記事、「【ゆうゆうLife】医療 痛みを我慢しない(中)不足する看取りの場」よりhttp://sankei.jp.msn.com/life/welfare/080828/wlf0808280812000-n1.htm
 残念ながらこの記事には一方的で感情的なコメントしかありません。本当に医者がこのような激しい言葉を言ったのか、もし言ったのであればこの患者側にはそう言わせるだけの問題がなかったのでしょうか。緩和ケアに携わるものにこれだけの事を言わせるとしたらよっぽどのことだと思うのです。(癌患者さんの看取りをするというポジションは「治す」という普通の医療ではないことなので、その道にくるというだけでかなり気合いが入っている)こういう医者を激怒させたのですから、これはよっぽどのことなのです。

 1.他の人も待っているのにすぐに一番で入れろと要求した。
 2.もともとこの病院で治療を受けていたのにその治療方針を不服として、よその病院で治療を受けた。
 3.この記事の「さんざんやりたい放題して、最後のつけを回すんですか。」と言われたのは患者じゃなくて今の「主治医」だった。

なんていう可能性を考えてみました。
そもそも緩和ケアは他の治療をやった後、他にやることがないからするものではありません。その精神的サポート、疼痛の管理は癌の治療の初期から行われるべきものなのです。

ここまで書いて思ったこと。リハビリテーションも同じです。いろんな治療を行った後、「リハビリでもやろうか」、「リハビリぐらいしかやることないか」みたいな形で行われる「でもしか」リハビリは間違いなのです。患者のその時々の症状に併せてICUからリハビリは開始されなければなりません。そういう教育が医者にも患者にも足りないのが今のリハビリをとりまく悲しい状況です。