午後はAmhert Hospital




 この病院は整形外科中心の病院。午前中の心臓専門の所では、みんななかなか質問もでませんでしたが、リハビリが重要となるこの病院では元気です。大変ユニークなのはJoint Replacement Campというプログラムで関節置換術を行っていること。一病棟に6床のむちゃくちゃゆったりしたホテルみたいな病室があります。入院患者は全員日曜日の夜に入院。月曜日に一斉に手術。火曜日から木曜日までリハビリテーションを行って木曜または金曜には退院。半分は自宅、半分はリハビリ施設へという感じだそうです。つまりこの病棟は土日は完全にお休みだということ。看護師は月曜はこの6人にたいして2人(夜間も)、それ以降は1人+ワーカー1人。(夜間も)日曜の夜はまだ手術をする前なのでただの宿泊者ということで看護はなしだって・・・
 退院後は3週間の訪問リハビリを行い、その後2から3回/週の外来リハビリというのが標準コースだとのこと。50才から75才くらいの患者さんといっておられたので日本での患者層より若干若い印象でした。
 「自宅へ帰るときは車椅子?」って聞いたらほとんどの人は手術翌日から歩行訓練を開始して歩行器歩行で退院だそうです。(おそらくそうならない人はリハ施設行き組なんでしょう)加入している保険会社が認めてOKと言えば(というところがアメリカらしい)このJoint Campの専用病棟(別名Joint Hotelとかとも呼んでいるほどゆったりとした作り)から上の一般病棟へ行く方もおられるそうです。(つまり、土日は完全に病棟閉鎖)
 患者家族への介護指導は「Absolutely!!」と強調されていました。さすがのタフなアメリカ人も術後4,5日目で自立は無理なので家族のサポートが必須だと。「独居の人は?」と聞いたら「自宅退院は無理」と。まあそうですよね。(友人のヘルプとかも言っておられたから、そういう形で自宅に帰る人もいるのかもしれません。聴きとれんかったです)

 上の階にはACEと呼ばれる老年者病棟があります。一般内科系の高齢者が自宅で調子が悪くなったときに入る病棟で、心不全、Af発作、肺炎などの患者さんがメイン。入院期間は4,5日。話の中で印象的だったのは、入院日から毎日、医師、看護、リハ、栄養士が回診で全患者をチェックしているということ。入院期間が長くなる原因としての廃用を防ぐために離床を積極的に促して、入院したせいで歩けなくなるなんていうことが無いようにプログラムを立てるといっておられたこと。こうやって入院期間の長期化を防ぐんだと力説しておられました。アメリカの包括払い制度であればこれは凄く重要なことでしょうね。(1日あたりでなく、1入院あたりでの支払いだから入院が長期化すればコストがかさんでしまう)
30度をこえ、温室みたいな車でスーツ着ての視察で汗だくになりましたが、なかなか良い経験ができました。