「心の僻地」という言葉

 千葉県の銚子市立総合病院の院長先生がお辞めになるそうです。毎日新聞の記事より。http://mainichi.jp/area/chiba/news/20080320ddlk12040225000c.html そのニュースの中の言葉が心を傷つけます。
「佐藤院長は医師確保に奔走していたが、3月定例市議会の一般質問で「市民の健康を守れない病院長は無能だ」などの批判を受け、悩んでいたという。」
なんでも人のせいにすればよいんでしょうか。院長先生となると「医者」としての業務に管理者としての仕事が追加されます。以前、某県立中央病院の院長先生のお話で、「病院にいる時間より県庁にいる時間のほうが長い」といっておられました。管理職としての仕事で「医者」ではなくなってしまっているということでもあります。
 長年その病院で働いて来られた銚子の院長先生にたいし、無能呼ばわりするような街にわざわざやって来たいと思うよう人がいるのでしょうか?さらにその先生を送り出してきた大学に対して「岡野俊昭市長は同日午後、佐藤院長の派遣元である日大医学部(東京都板橋区)に出向いて対応を要請した。(読売新聞より)」という厚顔無恥さにほとんど感動してしまいます。
 「心の僻地」には医者が行くはずがない・・・例えそこが東京まで電車一本で行けるような場所であっても・・・