日テレ系「ウェークアップぷらす」のコメンテーターの独善性

 医師不足の特集です。伊関先生のブログ http://iseki77.blog65.fc2.com/ で、「そういえば出演されるって書いてあった・・・」と思い、研修会に行く前に眺めておりました。一番の進歩は「たらい回し」という表現がなくなったこと、「救急患者受け入れ不能」となっていたように思います。救急医療の崩壊、地方の公立病院の危機、兵庫県立柏原病院小児科の危機をお母さん達が救った話(しかし前にNHK教育でこの兵庫県立柏原病院の特集をやっていたときの印象的な言葉「柏原病院の他の科も救って欲しいのになぜ小児科だけなのか」が現実のこととなり、小児科は守られたものの、他科は次々と医師が去り、病棟も外来も閉鎖されています)
 このあたりはまあ普通の番組設定でしたが、最後のほうのコメンテーターの言葉が気になりました。「アジアなどから医師を受け入れて・・・」というものです。新潟などが特区を要求している例のヤツです。しかし冷静に考えてみると

1.そもそも外国からいらっしゃった「日本語の不自由な」医師に僻地医療を一人でさせるの?
2.外国から日本にやってくるのは「その国のエリート」。自分の国の医療を進歩させるためにやってきているという事を理解しているの?
3.「日本中どこでも最高の医療を受けられるように!!」とおっしゃいますが、アジアの他の国は日本よりもっと医師が不足していて、満足な医療をうけられないでいるのにその国の医者を奪い取ることはOKなんですか?
4.自分の国に帰ればそれなりの地位が約束されている人がいわゆる3Kの過酷な過労死しそうな現場に行く必要ないでしょ?
介護の世界でも東南アジアから受け入れればいい、みたいな話がでてきますが、日本人がいやがる仕事を他国にさせる、という考え方をなんとかしないとこの国はダメになっていきそうな気がします。