結局、自分で自分の首を絞めているということ。

 毎日新聞の記事。「医学論文:急減 処分恐れ医師ら萎縮?」論文の数が減るのにはいろんな理由があると思います。「個人情報保護」という名の下に症例報告が大変困難になっています。また、異常に忙しくなっていく中、日々の診療に追われていると症例をまとめることそのものが困難を極めていくようになります。なんといっても厚生労働省のエライひとたちは、こういったことは「業務外」だと昨年の国会で主張されていましたから(by ヤナギサワさん)。またこの記事が指摘している訴訟、処分もその原因の一つといえるでしょう。しかし、この症例報告が無くなると予想もされなかったような副作用が発売後に起こった際にその被害を最小限にとどめることができません。目の前の矮小化したものしか見ず、最終的に大きな損害を被っているということの典型的な例になりそうな予感がします。