なぜ「業務上過失」なのか?

福岡で酒によって車を運転し、時速100kmで10秒以上の脇見運転をして3人の子供を「殺し」。そのまま逃げて、証拠の隠蔽工作をした男と、ぎりぎりの状況で毎日働き、何とか命を助けようとした医者とが同じ罪名になるというこの世の中は間違っているとしか思えません。判決の中で「事故を起こした後逃げたということは判断力があったということだから危険運転にならない」という趣旨の理由が述べられていたようですが、これはほとんど冗談としか思えない理由です。いわゆる「逃げ得」なんてことが少なくともこの事件で許されるはずがないのです。この事件の後も福岡では飲酒運転が続きました。飲酒運転は懲戒免職という公務員に対する規定もうまれましたが、その後これは重すぎるとかいう人が出てきています。そんな馬鹿なことは無いのです。日本は酒飲みに対する基準が甘すぎるのです。まずは、急性アルコール中毒は救急搬送しない、あるいは全額自費診療(値段も病院が自由に決めてよい!!)とかにしてください。
昔、大学院時代、バイト先の救急病院に泥酔状態の若い女の子を連れてきたおっさんとケンカしたことがあります。おそらく家出してきたような子で住所も名前もいわず、大暴れして、尿失禁、便失禁、救急室は彼女の排泄物のにおいで充満。という悲惨な状況。連れてきた男が偉そうなことを言ったのでカチンときて、「そもそも酔っぱらいを救急で連れてくるな!!」と文句を言ったのを聞き逃さなかったようで、後日その病院の院長宛に投書がありました。「あの生意気な医者を辞めさせろ!!」みたいなものだったようです。(辞めてくれとは言われませんでした。その晩の夜勤の看護婦さんがその悲惨な状況を説明してくださったので)
急性アルコール中毒で救急に運ばれてきたひと(あえて患者とは呼ばない)の中には医療費を払うことを拒否する奴らも多くいます。こんな奴らには往復の救急車費用実費も含めて給料を差し押さえにしてやりたい気分になります。

酒の飲めない、酒飲みの嫌いな医者の怒りの戯言でした。