遅すぎた対応・・・という記事が数年後に載ると予想。

大田市立病院、09年度赤字6億9000万円 累積17億円」http://www.chugoku-np.co.jp/Health/An201009070234.htmlより。
あの、外科医総引き上げ、整形外科医も全員引き上げになり、救急がストップしたことで全国ニュースとなった大田市立病院の「昨年度の」決算が今頃になってようやく出てきました。
この病院もいわゆる「公立病院の改革プラン」を策定している病院です。この病院のHPに掲載されている「改革プラン」によるとH21年度には収入は39億8千万あまりとなり、今年度は42億9千万の収入が計画されています。新聞記事によると昨年度の収入は35億7100万。今年度は外科も整形外科もなくなり、救急もストップしているということですから、さらに下がることは確実な情勢でしょう。このように収入が落ち込んだ主原因はモチロン医師不足なわけですが、はっきり言ってそのまま赤字の垂れ流しを放置し続けていることは行政の怠慢であることは間違いありません。
以前のエントリーでも上げたように、「県民ホットライン」に意見を言っても「決算を見てから・・・」という「こいつらバカ?」としか思えないような返事しか書けない人が「指導」していること自体が「赤字増大」の主原因といえます。

さらに「ダウト!!」といいたいのが、記事の中の「70%が採算ラインのベッド稼働率は59・1%で、前年より2・8ポイント下がった。」という部分。病床稼働率70%で採算がとれるような素晴らしい診療報酬制度で仕事をしたことは残念ながら一度もありません。この70%は「これを切るとベッド数を削減するよ!!」という脅しのラインです。330床の病床を抱えていること自体がもう無理なことをこの病院の経営関係者は認識しなければ、「明日はない」でしょう。

数年後には大田市本体が赤字補填不可能なレベルとなり、(いわゆる夕張とか、銚子市立状態)新聞とか「東洋経済」みたいな経済誌とかに「遅すぎた対応」みたいな題名の記事か書かれるという予想をしています。