ビタミンKを投与しない助産院がまだこの世には存在するということ。

先日問題になったビタミンK投与をせずに怪しげなアメ玉を飲ませていた助産院の話がありましたが、他にもそういうところがあるという話題が id:jyosaninに。このブログの中に「初産からお二人目までを助産院で後二人は自宅出産で分娩し、どの子にもK2シロップは与えていないけど元気だ、こういうことは助産師の責任にするのがおかしい」という意見をコメントされた方についての記載が。
この論理は、「自分は一般道を時速200kmで走ったけど、一度も事故にも遭わなかった。速度規制をするのはおかしい」とか、「ロシアンルーレットで2回引き金を引いたけど、2回とも弾は出なくて無事だった」と言っているに等しいと思います。
ビタミンKを投与しない時代にも子どもは生まれ、なんともなく育つ子のほうが多かったのは事実です。(じゃなかったら、人類という種が存続していないでしょう)。その発生頻度は母乳栄養児の1/2000ですから「自分の出産」というわずか2回のサンプリング調査でなんともないほうが当たり前なのはわかりきったことです。しかし、1/2000の頻度で発症し、発症してしまうと生命の危機や十得な後遺症を残すリスクがあるということが明らかとなっている今の時代、他のリスクがどんどん下がっていくなかでこの1/2000はかなり大きなリスクといえます。

そんななか「自分はそういう目にあったことがない」という理由(助産院が年間何人の赤ちゃんをとりあげるのかわかりませんが、この1/2000に幸運にも当たらないということは十分にある)で、大丈夫というのは本当にオソロシイ話です。