これは電子カルテが招いた悲劇。

「10倍速度で点滴し患者死亡…看護師を書類送検」というニュース。http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20100617089.html
「25.3ml/hrの点滴の指示を253ml/minと間違えた」という、とんでもないミスを看護師がしたように書かれていますが、これは間違いなく、どこかのおバカな電子カルテやが起こした悲劇でしょう。そもそも輸液ポンプの精度から考えても25.3ml/minなんて設定はまったくの無意味。小数点以下の設定なんて輸液ポンプには不可能です。そもそも本当の「理系」としての教養があるか、現場での点滴がどういうものかを見ていれば、こんな設定が吐き出されるようなシステムは作らないでしょう。
これは輸液ボトルにNaClとか、ビタミンとかいくつかの薬剤を混注したものを48時間で落とせといった指示を電子カルテに入力したら、自動でこの25.3ml/hrという数字が計算されて看護への指示として飛んでいるのでしょう。22歳というおそらく看護師になってまだ2,3ヶ月という看護師の問題として書類送検するくらいならこのどう仕様も無い電子カルテを開発した会社にはそれ以上の責任があると思うのは僕だけでは無いはず。ミスをする人間をサポートするのが本当のIT技術のはずが、逆に怒るはずのないミスを作り出すオソロシイものになっているのは、こういう「欠陥」がきちんと指摘されていないためだと思います。