新入生たちと質問タイム

 先週、今週と1日ずつ、医学部に入ったばかりの学生さん7人くらいがうちの病院に研修?にやってきていました。まだ大学に入って2,3週間という時期にいきなり市中のリハビリ病院にやってきて、「なんでも良いから手伝いさせてください」という大学の地域医療の安易さがなんともいえません。地域医療の重要性を彼らに説くためというのなら、せめてこの2日間で何をこちらに期待するのか、何を教育してほしいのか、位は依頼して欲しいものです。昨年は1週間くらい「地域枠」の学生さんがやってきましたが、今回はあちらこちらの施設に全員が派遣されている「らしい」のですが・・・
 することが無くなったので、「質問タイム」にしました。(先週から何かひとつは質問を考えてくるようにと言っておいた)本当に真面目な良い子ばかりで、僕が学生の時はもっといい加減で、適当な教養時代を過ごした(学部に上がってからもか・・・)ので、こんなヤツのアドバイスを間に受けないでいて欲しいものです。
 ただ「医学部」はあくまで大学であって「医者養成専門学校」では無いということだけはしつこく強調して言いたかったことです。部活動に気合を入れてくれてもいいし、バイトでもサークル活動でも、あるいは研究室に入り浸りでもなんでも良いので「人間としての成長」をこの6年間でしてもらいたいのです。それが医者になってから大きく成長していく上でも重要な要素になると思っています。
 一人の学生さんから「安楽死」関連(人工呼吸器を外すことを頼まれたら・・といったこと)の質問がありました。これは本当に難しい話。僕の中では「死」というものをどうとらえていくのか、生物学的、医学的、宗教的、社会学的、あるいは家族の都合、みたいないろんなことがからみ合って簡単には結論のでない問題であるということを延々話したのですが、時間切れで終了(というか30分オーバー)でした。

いつでも相談に来ていいよー!!と言ったのですが、本当に誰か相談にくることがあるでしょうか?