聖地舞鶴の問題

医療崩壊の「聖地」とも言われている京都府舞鶴市。今回、地域医療再生25億円の対象地域となりました。その計画の中核にあるのが地域の公的4病院の統合による新病院建設というものでした。4病院は市立、国立病院機構、共済、赤十字というまったく経営母体が異なる物であり、それぞれが今実力が拮抗しているならまだしも、市立病院はほとんど地域基幹病院の体をなしていない状況でした。
その中から舞鶴共済病院が9月に抜けてしまったもののそのまま残りの3病院が合併すると言うことでこの25億円の話とりつけていたわけですが、なんと「舞鶴赤十字、病院再編協議から脱退へ 弘中院長「統合する必要ない」」http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009122300139&genre=C4&area=K00というニュースが。このニュースの中の注目すべき点はその脱退の意向を伝えた日だったりします。このニュースによると「10月末」にはすでに辞める意向を市に伝えていたとのこと。この時点では「25億」の話は決定していませんでしたから、もしもこの話がオープンにされていたら、この25億は舞鶴には来なかった可能性があったりします。25億が正式に決定したのは12/18。その直後にこの話が出てきているのです。
当初は4病院の統合のはずが2つになってしまい、残りの2つのうちの一つは急性期医療をまったく行えない状態となった市立病院であり、実質は舞鶴医療センターの新築建て替えみたいなものになるわけですから。