ロハスメディカルの面白い記事

このところ愛読中のロハスメディカル。
「診療報酬は破綻している 〜『現場協議会より』」は大変興味深い記事でした。この記事の中で面白かったのは、公的な医療とは・・・ということに関する亀田総合病院の亀田先生のお話。
「救急、それから入院も含めて小児の医療、周産期をきちんとやっているところを公的」とすると千葉県の南部東部のほとんどの公立病院はこの公的医療を行っていない病院であるという話はとても面白かったです。現在不採算医療とされているこれらの医療をこの地域で提供しているのは旭と亀田のみ。「公立病院が公的不採算医療を担っているので赤字になるという理論は成り立たない。」というお話は大変興味深いものでした。
そしてこの関連記事「診療報酬上げても大部分は付け替え 〜『現場』討論1
http://lohasmedical.jp/news/2009/11/21165157.php?page=1のなかの
「それから、診療報酬を何%上げるといくら必要になるかという計算は当たっていない。なぜかと言えば、先程ご覧になった通り、全国の自治体病院だけで一般会計からの繰り出しが7千億円ある。総務省やその他の管轄でその位。それ以外のいわゆる診療報酬以外からの繰り出し金は2兆円に迫るものがある。診療報酬を上げたところで、実はこの繰り出しの一般会計やその他の会計からの繰り出しの部分が相当部分、実は基幹部分は何と言っても公立病院がかなりの部分を占めるので、相当な部分は実は付け替えになる。従って、例えばそこで6千億円や1兆円増えたとしても、実質上トータルの場で計算をすればすぐに出るが、おそらく実質は2、3千億円だろう。」
というお話は目からうろこといった感じで「なるほど」と思いました。診療報酬なのか、補助金なのか、赤字補填なのか、どの名目で支出されるかは別として医療と病院に支出されることには違いはないわけで、そういったものが病院の収入が増加すれば減るわけなので、名目で医療費が増加したぶんほど国民負担は増加しないというのはなかなか面白かったです。