アクセス制限としての4億円

 ある一定以上のサービスを供給できない時、その状況を維持し続けるには何らかのアクセス制限が必要になります。
 今問題となっている臓器移植の問題。すでにヨーロッパと豪州は日本人の受け入れを断っており(自国にも移植を待っている患者はたくさんいるわけですからある意味当然とも言えます)、残る頼みはアメリカのみですが、そのアメリカにも5%枠があります。これもWHOの海外渡航での移植を禁止する勧告がでれば無くなっていくのは確実でしょう。今日の読売新聞の記事、「渡米移植費の高額化、値上げの本音は日本人排除」http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090618-OYT8T00349.htm?from=nwlaは、こういった日本から押し寄せる移植希望の数をコントロールする手段として4億という前払い金を要求しているわけです。それが正しいかどうかは別として、この方法で5%以内に移植希望者がコントロールできているのであれば「アクセス制限」をしていく上で重要な手段であることは間違いありません。

少なくとも日本の外科手術のようにかかったコストよりも診療報酬がはるかに低いという異常な状況よりはまともな気がします。