産科や小児科にばかり注目が集まっていますが・・・

 実は無茶苦茶深刻な「血液内科」医師の不足。毎日新聞「琉大病院第2内科:骨髄移植停止も 担当医、過労で全員退職」http://mainichi.jp/area/okinawa/news/20090409rky00m040002000c.htmlより。第2内科というのは内分泌、循環器、血液の混成部隊のようですが、そのうち血液担当はわずか3人。大学病院というのは医療機関であると同時に研修医や大学生の教育機関でもあり、今後の医学の進歩を目指すための研究機関でもあります。わずか3人では臨床を行うだけでも厳しい状態であるわけで、この中では研究をしていくことなど不可能=大学に残っている意味もなし。というしか無いでしょう。
 かつて白血病は不治の病で、医師としてなんの手の施しようもなく無くなっていくばかりだったころ(山口百恵のドラマの時代)から大きく変化し、治る可能性も出てくるようになりましたが、そのためにはとてつもないほどの医療資源(人的にも経済的にも)をつぎ込む必要があります。このうち人的資源の投入がまともにできないような状況にしてしまったため、地方ではもう取り返しのつかない状態になってしまっています。救急医がいなくなったので有名な某大学病院では、すでに血液系腫瘍の治療はできなくなっているはず・・・