群馬県は小児科医療を壊滅させたいのだろうか

 群馬は近頃、小児科医が地域の基幹病院から引き上げられて大変になっている地域です。周辺の他県にも小児救急をお願いしないといけないような状況におちいっています。その中で全県で中学生以下の医療費を無料化するとのこと。小児医療費無料化が何を招いてしまったのかを学習する気もなく、単に選挙の人気集め目的でやっているのでしょうか。救急外来にあふれる小児科の患者さんの多くが「救急」ではないということの原因の一つがこの「無料化」にあります。「さっき開業医で薬をもらったのだが、心配なので診てもらいたい」「明日からディズニーランドに行くので薬が欲しい」「薬をのんでも平熱に下がらない」どんなふざけた理由で受診しようと「無料」なわけです。
 無限のコストと無限の人員を揃えているわけないどころか、足りなくて他の件にまで泣きついている群馬が小児科医をボロボロにする政策を続けていることにむなしさを感じてしまいます。