サキヨミは先が読めないのか?

 所詮フジテレビという感じのニュース「バラエティ」番組「サキヨミ」の秋葉原大量殺傷事件のトリアージに関する番組に関して各地の医療系ブログで論議が沸騰しています。(関連記事http://d.hatena.ne.jp/Toshikun/20081005/1223214616
 この番組の取材がイマイチである一つの証拠として、東京都医師会の中の記事を見つけました。http://www.tokyo.med.or.jp/tomin/genki/latest/05.html この事件でDMATとして現場に急行した救急医のインタビュー記事です。少なくとも現場で仕事をしていない愛知の方の教授さんにビデオを見せるよりずっとマシでしょう。この記事の中でDMATチームが現場に派遣され、現場に指揮所が設営されたことが分かります。その中で精一杯の医療を行い、努力されたことが見えてきます。そこで何が起こり、犯人が逮捕されているのかどうかも不明な「テロ事件」の現場に自ら飛び込んでいった人々を安全地帯から後出しジャンケンであれこれいう人間を信用することができません。この記事に書かれている事実は、自分たちの番組の構成上、隠した方が番組が作りやすかったのでしょうか?
 わけのわからん経済評論家や医療偏向報道で有名なカメラマンにわけのわからんもっともらしい事をしゃべらせて・・・こうやって歪んだ世論は形成されていくんだな・・・と実感しました。

 こうやって先の読めない「サキヨミ」によって、さらに救急現場のモチベーションが低下し、取り返しの付かない医療崩壊、救急崩壊が起こっていくのでしょう。

 あ、東京の救急の悲惨な状況というのをやっていました。地方では「行き先が最初からあまり無いのでそこにすぐ運ばれる」というのは事実ですが、同時にあのレベルの外傷患者が2人来たら・・・一人は助けられないのは確実です。下手すると2人ともムリかも・・・それくらい薄い医療資源しかないんです、田舎には・・・