今、注目の高知新聞の連載「医師が危ない」

 高知新聞でずっと続いて連載されている「医師が危ない」シリーズ。http://203.139.202.230/08doctor/08doctorfr.htm
 全国のマスコミの適当な書き散らし記事や厚労省プロパガンダをそのまま鵜呑みにしたような記事、お涙頂戴記事とはひと味違うものです。この記事、高知医療センターという瀬戸山さんという元院長が収賄でつかまったことで有名になった病院の脳外科の医師の過酷な勤務状況からはじまります。ほとんど非人間的な扱いをされる医師達の記事に続き、高知赤十字と近森病院という高知の救急を担っている病院の記事が始まりました。
 前の病院に勤務していたとき、この3つ全てに視察に行ったことがあります。この3つのうち一番豪華でカネがかかっていてそして一番少ししか患者を診ていなかったのが医療センターだったりします。(当然といえば当然で、後の2つは高知市のど真ん中にありますが、医療センターは遠く離れたところにあります)近森は言わずと知れた回復期リハビリの礎となった近森リハビリ病院の本院にあたります。初めて見学に行ったのは今から8年前。この時にすでに高知医療センターはうまくいかないことを危惧する文章を近森院長がすでに書かれていたのを思い出しました。そしてその危惧は現実のものとなっています。何故こうなってしまったのか。こうならないためにはどうすればよいのか。全く同じ街にある3つの救急病院で行われている医療をみていくことは有意義だと思います。
 そうそう、この高知医療センターについて僕が一番評価していないところは、急性期の脳血管障害患者をたくさん診療する病院であるにもかかわらず、リハビリ部門がまったく機能していないこと。なんとリハビリ室は無く、PTが数人いるのみ。ここに視察に行ったとき、病院中を見て回り、建物の図面を目を皿のようにして眺め、最後に病院事務の方に質問し、愕然としました。こんな病院をぜったいにまともな病院とは僕は認めないのです。