一番大切な研修の期間を大事にしないとダメ!!

NHKオンラインhttp://www.nhk.or.jp/news/2007/11/14/d20071114000103.htmlより。
研修をその出身大学の病院に義務化ということですが、医師不足で苦しんでいる地元の病院のどこに研修医を指導できる体制があるのでしょう?僕が研修を受けた時、「研修医はけっして「戦力」として扱ってはならない」と指導医が自分に言い聞かすようにおっしゃっていたのが印象的でした。研修医を指導していくには自分が一人で診るよりずっと時間もエネルギーも必要です。(一人でやった方が楽)大学病院で研究をしていた頃、最後の1年半、免疫チームの病棟当番をしていましたが、ローテーションで回ってくる研修医の指導はなかなか骨の折れる仕事でしたし、田舎に戻ってきてからも研修医と一緒に当直するときも研修医の診察した患者さんは全部チェックすることにしていました。鳥取県知事さんもこの中に参加しておられましたが、果たして鳥取県内に卒業生全部を指導できる体制がある病院がいったいどれだけあるのでしょう?医師不足自治医大卒のDr(通常は僻地の医療機関に派遣される)の派遣を要請した某市立病院に研修医を指導する余裕があるとはとうてい思えないのです。(かつて電子カルテの視察で行ったときも無茶苦茶忙しく働いておられましたから)
そしてこの研修の時期の経験がその後の医師としての基盤を作るのだと感じています。三つ子の魂百までと言いますが、医師としての人生においても同じ。だからこそ作られた新研修制度だった筈ですが?