こんなことやってなんの意味があるのかまったくわからないのですが?!

朝日新聞の記事より。診療科を半分近くに再編 医師不足解消の思惑も 厚労省http://www.asahi.com/life/update/0516/TKY200705160211.html
勤務医 開業つれづれ日記さんの情報では
【存続が有力】
内科、小児科、皮膚科、外科、整形外科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科泌尿器科脳神経外科放射線科、形成外科、リハビリテーション科、精神科、麻酔科
歯科、矯正歯科、小児歯科、口腔外科
【廃止を検討】
心療内科神経科神経内科、呼吸器科、消化器科、胃腸科、循環器科、アレルギー科、リウマチ科、美容外科、呼吸器外科、心臓血管外科、小児外科、皮膚泌尿器科、性病科、肛門科、産科、婦人科、気管食道科
【新設を検討】
総合科、救急科、病理科、臨床検査科

とのこと。かつてナンバー内科(ちなみに僕は第2内科というところにいました)は「患者さんにわかりにくい」ので臓器別の診療科体制にすると厚生省の方は言っておられた気がするのですが、もうそれは止めたということでしょうか?
僕自身はリウマチやさんです。リウマチ科ができたのはまだごく最近です。リウマチ科の標榜が出来るようになったとき、リウマチ友の会というリウマチ患者さんたちの団体のニュースでは、自分たちの病気をきちんと診てもらえる医者がどこにいるのか、わかるようになった!!と喜ばれていた気がします。
 例えば心臓の悪い患者さんはどの科に行けばよいのでしょう?総合科ですか?じゃあ、総合科の先生がこの人は心筋梗塞で直ちにPCIが必要!!と診断したとき、次の段階で行くべき診療科はどこなのでしょう?あるいは、急性大動脈解離で緊急手術が必要な時、「外科医」を呼ぶのですか?もしかして新臨床研修制度で研修すれば、あらゆる手術が可能になるのでしょうか?循環器も呼吸器も消化器も膠原病もすべて診断できる「内科医」と、心臓も肺も消化器も全部手術可能な「外科医」が世の中にはいるとでも?それはスーパードクターKとかブラックジャックとかそういうのを読んで、真剣に信じているということでしょうか?
 あ、それと脳神経外科がOKで脳神経内科はNGって・・・あんたバカァ?!(惣流・アスカ・ラングレー風にお願いします。)

 リハビリやをしていて痛感すること。それは脳梗塞初期にきちんと脳神経の専門家が治療に当たった患者さんとそうでない人では最終的な機能予後に差が出る(差の出る治療法が出てきている)ということです。脳神経内科の先生がきちんと診断し、超早期に治療することが必須なのに、その可能性を減らす(脳神経内科の標榜がなされないと言うことはその専門治療を必要とする患者さんがそこにたどり着ける可能性を減らしこそすれ、増やすことは不可能です。)なんてことは、実際の診療の現場に出ていないヤツにしか出来ないと思います。
このところ、自分たちで行った訳のわからん改定で医療がうまくいかなくなったのを反省することもなく、失敗を認めることもなく、さらにその上からごまかしを重ねていくことで矛盾が矛盾を生んでいくという例が続いています。その場の思いつきで医療をやりすぎなのです。(その一番の象徴がリハビリテーション医療でしょう)