これって年寄りが自分たちに都合の良い解決法を主張しているのでは???

医師確保へ、日本医師会がへき地勤務義務化を検討http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070314i515.htmという記事が出ていました。日本医師会はけっして医師全体の意見を代表する団体ではありません。実質「開業医」の団体です。ようするにおっちゃんたちが、若者に犠牲を強いることを考えているという無茶苦茶自分勝手な意見です。「まず隗より始めよ」と言います。まずは厚生労働省医官と医師会の役員の方々、自分で僻地医療をやりましょう!!ただ視察するとかではなくて、1年間一兵卒として働いて見て欲しいです。
 昨日、院長先生の送別会がありました。あえて火中の栗を拾うかのように隠岐病院の院長として赴任されます。この会でのスピーチの中で印象的だったものとして、ある外科の先生の「「若い医者は大きな病院で経験を積まないとダメだ。田舎の病院には年寄りが行くべきだ」と院長先生が拾ってくれたおかげでこの病院に戻ってこられた」という話です。そして有言実行、隠岐に行かれます。7年前事情があり、田舎に戻ってくる必要があった僕には、帰るあてがありませんでした。それを「拾って」くださったのが院長先生でした。
 臨床研修終了後、3年目の医者は実質まだ何もできません。全科をローテートするということは、全ての科を知っているということではなく、全ての科を覗いたことがあるという意味でしかありません。治療方針を決定することもなく2年間過ごした人間が、上に指導医がいる状況で困ったことがあればいつでも相談できるスペシャリストのまったくいない状況で何ができるというのでしょうか?これによって引き起こされることはさらなる専門科医師の不足でしかないはず。(スペシャリストとしてのもっとも研鑽を積むべき時間を無駄にさせてしまうことになるのですから)